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「伊丹万作 戦争責任者の問題」------日本人はあのころと変わっていない。
2011年12月08日 (木) | 編集 |
太平洋戦争開戦ラジオ放送
 →0:38くらいから、太平洋戦争開戦を伝えるラジオ音声が始まります。

12月8日のことは、私は2008年2月にこのブログを始めて以来、
太平洋戦争開戦について、取り上げない年はありませんでした。
それは私自身が忘れたくないというのもありますが、私たちの世代でさえ、12月8日が何の日かわからない、そして8月6日、9日が何の日か知らないという人も増えていると聞きます。
そのことに危機感を持っているからです。

伊丹万作 戦争責任者の問題

青空文庫に収蔵されている伊丹万作さんの言葉です。
私の基準で、「ここは重要だ」と思った部分を抜粋します。
全文は、リンク先から是非、読んでみていただけたらと思います。

今の日本人は、振り返ることが必要です。

以下、「伊丹万作 戦争責任者の問題」より、一部抜粋、転載。

====================================

 いたいけな子供たちは何もいいはしないが、もしも彼らが批判の眼を持つていたとしたら、彼らから見た世の大人たちは、一人のこらず戦争責任者に見えるにちがいないのである。
 もしも我々が、真に良心的に、かつ厳粛に考えるならば、戦争責任とは、そういうものであろうと思う。
 しかし、このような考え方は戦争中にだました人間の範囲を思考の中で実際の必要以上に拡張しすぎているのではないかという疑いが起る。
 ここで私はその疑いを解くかわりに、だました人間の範囲を最少限にみつもつたらどういう結果になるかを考えてみたい。
 もちろんその場合は、ごく少数の人間のために、非常に多数の人間がだまされていたことになるわけであるが、はたしてそれによつてだまされたものの責任が解消するであろうか。
 だまされたということは、不正者による被害を意味するが、しかしだまされたものは正しいとは、古来いかなる辞書にも決して書いてはないのである。だまされたとさえいえば、一切の責任から解放され、無条件で正義派になれるように勘ちがいしている人は、もう一度よく顔を洗い直さなければならぬ。
 しかも、だまされたもの必ずしも正しくないことを指摘するだけにとどまらず、私はさらに進んで、「だまされるということ自体がすでに一つの悪である」ことを主張したいのである。
 だまされるということはもちろん知識の不足からもくるが、半分は信念すなわち意志の薄弱からくるのである。我々は昔から「不明を謝す」という一つの表現を持つている。これは明らかに知能の不足を罪と認める思想にほかならぬ。つまり、だまされるということもまた一つの罪であり、昔から決していばつていいこととは、されていないのである。
 もちろん、純理念としては知の問題は知の問題として終始すべきであつて、そこに善悪の観念の交叉する余地はないはずである。しかし、有機的生活体としての人間の行動を純理的に分析することはまず不可能といつてよい。すなわち知の問題も人間の行動と結びついた瞬間に意志や感情をコンプレックスした複雑なものと変化する。これが「不明」という知的現象に善悪の批判が介在し得るゆえんである。
 また、もう一つ別の見方から考えると、いくらだますものがいてもだれ一人だまされるものがなかつたとしたら今度のような戦争は成り立たなかつたにちがいないのである。
 つまりだますものだけでは戦争は起らない。だますものとだまされるものとがそろわなければ戦争は起らないということになると、戦争の責任もまた(たとえ軽重の差はあるにしても)当然両方にあるものと考えるほかはないのである。
 そしてだまされたものの罪は、ただ単にだまされたという事実そのものの中にあるのではなく、あんなにも造作なくだまされるほど批判力を失い、思考力を失い、信念を失い、家畜的な盲従に自己の一切をゆだねるようになつてしまつていた国民全体の文化的無気力、無自覚、無反省、無責任などが悪の本体なのである。
 このことは、過去の日本が、外国の力なしには封建制度も鎖国制度も独力で打破することができなかつた事実、個人の基本的人権さえも自力でつかみ得なかつた事実とまつたくその本質を等しくするものである。
 そして、このことはまた、同時にあのような専横と圧制を支配者にゆるした国民の奴隷根性とも密接につながるものである。
 それは少なくとも個人の尊厳の冒涜(ぼうとく)、すなわち自我の放棄であり人間性への裏切りである。また、悪を憤る精神の欠如であり、道徳的無感覚である。ひいては国民大衆、すなわち被支配階級全体に対する不忠である。
 我々は、はからずも、いま政治的には一応解放された。しかしいままで、奴隷状態を存続せしめた責任を軍や警察や官僚にのみ負担させて、彼らの跳梁を許した自分たちの罪を真剣に反省しなかつたならば、日本の国民というものは永久に救われるときはないであろう。
「だまされていた」という一語の持つ便利な効果におぼれて、一切の責任から解放された気でいる多くの人々の安易きわまる態度を見るとき、私は日本国民の将来に対して暗澹たる不安を感ぜざるを得ない。
「だまされていた」といつて平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でもだまされるだろう。いや、現在でもすでに別のうそによつてだまされ始めているにちがいないのである。


(『映画春秋』創刊号・昭和二十一年八月)

=====================================(下線は私による)



コメント
この記事へのコメント
暴力に抗う勇気…
はじめまして、青い鳥といいます。 中年、メタボおやじです。(^_-)-☆ 秋原葉月さんのblog、《AfterNoonCafe》よりおじゃまします。
そうでした…。今日はあの忌まわしい戦争を始めた日だったんですね…。思い出させて頂き感謝します。わたしは、高校生の時、仲間と廃品回収で貯めたお金で、広島へ行き、被爆者の皆さんの生の声を聞きました。それからこちら、反戦と暴力に抗う立場を自分なりに貫いて来たつもりです。
>だまされるということはもちろん知識の不足からもくるが、半分は信念すなわち意志の薄弱からくるのである。…あんなにも造作なくだまされるほど批判力を失い、思考力を失い、信念を失い、家畜的な盲従に自己の一切をゆだねるようになつてしまつていた国民全体の文化的無気力、無自覚、無反省、無責任などが悪の本体なのである。…

はっとしました。忘れていた何かが、蘇りました…。
昨今の日本は、『核武装容認論』などが跋扈する、恐ろしい世の中になってきましたね…。やはり、戦争は無辜(むこ)の命を殺める最大の暴力ですものね…絶対に許してはなりませんよね…。
大切な忘れていたことを思い出させて頂き、深く感謝いたします。ありがとうございました。
2011/12/08(木) 18:31:53 | URL | 青い鳥 #-[ 編集]
Re: 暴力に抗う勇気…
☆青い鳥さま、コメントありがとうございます!
秋原さんや村野瀬さんのブログで、拝見したことがあります。

> わたしは、高校生の時、仲間と廃品回収で貯めたお金で、広島へ行き、被爆者の皆さんの生の声を聞きました。それからこちら、反戦と暴力に抗う立場を自分なりに貫いて来たつもりです。

多くの人が「反戦と暴力に抗う立場」にあるとは思うのですが、その意思を表に出し、思いを強く持ち続けるのは、なかなか容易ではないかもしれないですね。

> >だまされるということはもちろん知識の不足からもくるが、半分は信念すなわち意志の薄弱からくるのである。…あんなにも造作なくだまされるほど批判力を失い、思考力を失い、信念を失い、家畜的な盲従に自己の一切をゆだねるようになつてしまつていた国民全体の文化的無気力、無自覚、無反省、無責任などが悪の本体なのである。…
>
> はっとしました。忘れていた何かが、蘇りました…。
> 昨今の日本は、『核武装容認論』などが跋扈する、恐ろしい世の中になってきましたね…。やはり、戦争は無辜(むこ)の命を殺める最大の暴力ですものね…絶対に許してはなりませんよね…。

伊丹万作さんのこの言葉、いつ「お気に入り」に入れたのか定かではないですが、多分偶然見つけて、たまに読み返していました。
3月11日からは初めてだったように思います。
福島第一原発のことでも、日本は同じこと繰り返しています。
国を動かす人の言葉が軽く、さっきテレビを見ていたら「成長戦略上云々・・」と国土交通省の役人みたいな人が言っていました。
「国家戦略担当大臣」なんていう名称もそうで、国民が忘れ去られている感です。
「国民の幸福の追求が忘れ去られている」「国民が国家の道具にされている」ということを、国民自身がいたく感じていないのなら、このまま放射能汚染にじわじわやられて、日本は緩慢な死に向かうと思います。

すみません・・・なんだか重いお返事になってしまったのですが。
青い鳥さん、ありがとうございます。
2011/12/14(水) 03:20:55 | URL | ゆうこ #-[ 編集]
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